夏の「喉が渇く」「だるい」は糖尿病のサインかもしれません New25/7/29 ver.3
最近、やたらと喉が渇く
この暑さのせい?それとも…
なんとなくだるい、水ばかり飲んでしまう、夜に何度もトイレへ。
「夏バテかな」と思っていませんか?
でも、それ
糖尿病のサインかもしれません。
冷たい甘い飲み物やアイスが増えやすいこの時期、
食生活の変化と汗による水分喪失が重なって、
糖尿病が進行しても気づかれにくい季節でもあります。
いつもの症状、
ちょっと立ち止まって考えてみませんか。
こんな症状は要注意
- のどがよく渇く(特に夜間・起床時)
- トイレが近い(水分を多くとっているのに)
- 疲れやすく、だるい
- 急に体重が減った
- 足のしびれ、皮膚のかゆみや傷の治りが悪い
気温や加齢のせいにしてしまいがちなこれらの症状、
実は糖尿病の初期サインであることもあります。
当院でできる検査・治療
- 血液検査・尿検査・腎機能・神経障害チェック
- 糖尿病合併症の評価、専門医との連携(眼底・神経・腎機能)
- 生活習慣アドバイス(食事・運動療法の工夫)
- 内服治療(DPP-4、SGLT2、ビグアナイド等)
- 心臓、大血管合併症の評価
・「汗をかいてるし、甘いものくらい大丈夫」
・「水分たくさんとってるのに、のどが乾く」
こうした感覚は、実は体の悲鳴かもしれません。
糖尿病は、症状が出るころにはかなり進行していることもあります。
体の小さなサインを、見逃さないようにしましょう。
医師のひとりごと(専門的な見解)
糖尿病といえば「甘いものの食べ過ぎ」とイメージされがちですが、実際はもっと複雑です。
たとえば、インスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性という状態は、
・筋肉量の低下
・内臓脂肪の増加
・ストレスや睡眠不足
などでも悪化します。
また、近年では「やせ型の糖尿病」も増えており、
BMIが高くない方でも、HbA1cが6.0~6.4%で予備群と判断されることもあります。
特に夏場は、食事の炭水化物偏重(そうめん・パン・冷たい麺)に加えて、
ジュース・アイスの習慣化が重なり、血糖スパイク(食後高血糖)が生じやすくなります。
これが繰り返されると、膵臓のβ細胞が疲弊し、
数年後にはインスリン分泌自体が低下してしまうことも。
つまり、「今、まだ診断はつかないけれど、始まりかけている糖尿病」の存在をどう見抜くか。
ここが、内科医の腕の見せどころだと私は思っています。
また循環器内科専門医として、糖尿病やその他の成人病から、動脈硬化に進展することをいかに防ぐか、心疾患を生じさせない、もし合併してしまったらどう再発を防ぐか、取り組んでおります。
のどの渇き・疲れやすさ・体重減少。
これらは“ちょっとした不調”に見えて、
血糖コントロール破綻の兆候であることが少なくありません。
一度の採血で判断できることも多いので、
「様子を見ている間に進行していた」とならないよう、
気になる方は、気軽に声をかけてください。
詳しくは下記をご覧ください
それでもやっぱりこの季節、熱中症が危険です!!
2025年7月、気温は40℃に迫り
熱中症リスクも重篤です
糖尿病の紹介ページですが
熱中症のトピックも追加しました
もしかして熱中症?
命に関わることもあります
熱中症というと「外で倒れる重症の症状」をイメージされがちですが、
実際には日常の中にひそむ軽症〜中等症の熱中症が非常に多く見られます。
特に高齢の方、糖尿病・高血圧などの持病をお持ちの方は、
喉の渇きに気づきにくい・汗をかきにくいという特徴があり、
気づいたときには重症化していることも少なくありません。
こんな症状がある方は、熱中症の可能性があります
- なんとなく頭が重い・ぼーっとする
- 身体がだるくて動けない
- めまいや立ちくらみがある
- 吐き気、食欲不振、軽い腹痛
- 異常に汗をかく or 逆に全く汗をかかない
- 喉が渇くのに、尿の量が少ない/色が濃い
- 皮膚が赤く熱く、体温が高い(38℃以上)
これらの症状は、「夏バテ」「風邪気味かな」と軽く考えられがちですが、
水分・塩分・体温のバランスが崩れたサインであり、
進行すると意識障害・けいれん・腎不全など命に関わる状態になります。
・エアコンをつけずに過ごしている
・寝ている間に大量の汗をかいている
・お茶や水ばかり飲んで、塩分を補えていない
実は、水やお茶だけの水分補給は危険です。
汗で失われるのは水分だけでなく、ナトリウムなどの電解質も含まれます。
特に麦茶や緑茶、水だけを多量に飲みすぎることも注意です。
高齢の方や糖尿病のある方では、このような「かくれ電解質不足」が、
倦怠感・頭痛・ふらつき・足のけいれんとして現れることがあります。
「水を飲んでるから大丈夫」ではなく、炎天下での長時間仕事や多量の汗、またスポーツなどの際には電解質(塩分)も含んだ補給を意識しましょう。
スポーツドリンクや経口補水液は、
吸収効率が高く、脱水予防に非常に有効です。ただ、糖分を含む飲料水を多量に飲みすぎると糖尿病の危険がある、、これも注意です。そう、このページは糖尿病のページでした。難しい季節です。
重症化する前に、医師のチェックを受けることが大切です。
医師のひとりごと(熱中症編)
日常診療でよくある相談に、「なんとなくだるい」「食欲がない」「夜に足がつる」などがあります。
これらは糖尿病や内臓の病気だけでなく、軽度の脱水症(=かくれ熱中症)が原因のことも非常に多いです。
特に最近は、湿度が高くて汗が蒸発しにくいため、体温調節がうまくいかず、
日陰や室内にいても熱中症になるケースが増えています。
医師として気になるのは、「水は飲んでるんだけど…」という方ほど、
塩分不足による電解質異常や、血圧低下によるふらつきを起こしている点です。
また糖尿病患者さんでは、脱水によって血糖値が急上昇し、
ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧症候群を招くこともあります。
暑い日の「喉の渇き」は、病気のサインか、熱中症のサインか
判断が難しいケースもありますので、気になるときは早めの診察をおすすめします。
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