"不整脈?" ドキドキ動悸、脈が飛ぶ?種類も原因も様々です。放置せず、精密検査をお勧めします New.2025/12/8
不整脈・動悸 放置していい?/危険なサインにもご注意を
最近、胸がドキドキすることはありませんか?
「しばらくしたらおさまるし、まあいっか」
「病院に行くほどじゃないかも…」
そうやって様子を見てしまう方がとても多い印象です。
でも、そのドキドキ・脈がとぶ感じ・フワッとするめまいが、
心臓のリズムの乱れ「不整脈」のサインだったり、
心不全・狭心症・甲状腺の病気・貧血・ストレスなどの
別の病気のサインのこともあります。
こんな症状は受診をおすすめします
- 脈がドキドキ・バクバクして苦しくなる
- 「脈がとぶ」「一拍抜ける」「ドンと胸を叩かれた感じ」が時々ある
- 胸の違和感・締めつけ・痛みを伴う動悸がある
- 動悸とともに息切れ・だるさが続いている
- めまい・立ちくらみ・一瞬意識が遠のく感じがある
- 実際に気を失って倒れた(失神)ことがある
- 健診や人間ドックで「不整脈」「心房細動」「期外収縮」などと言われた
- 甲状腺の病気・貧血・心不全などを指摘されている/過去にあった
一度きちんと調べておくと、その後の安心感が違います。
不整脈とは?心臓のリズムが乱れる状態
不整脈は、心臓の拍動リズムが「早すぎる」「遅すぎる」「バラバラになる」状態の総称です。
- 頻脈性不整脈: 脈が速くなりすぎるタイプ(上室性頻拍・心房細動・心室頻拍など)
- 徐脈性不整脈: 脈が遅くなりすぎるタイプ(洞不全症候群・房室ブロックなど)
- 期外収縮: 正常のリズムの途中に「余計な一拍」が入り込むタイプ
多くは一時的で問題ない「良性の不整脈」ですが、
中には脳梗塞・突然死・心不全の原因になるタイプもあります。
見た目(自覚症状)だけでは判別できないため、心電図などでの評価が大切です。
動悸=すべて不整脈、ではありません
「動悸=不整脈」と思われがちですが、実際には不整脈以外の原因も多くあります。
心臓そのものが原因のケース
- 狭心症・心筋梗塞:胸の圧迫感+息切れ+冷汗など
- 心不全:少し動いただけで息切れ・むくみ・体重増加
- 弁膜症:心雑音・労作時の息切れ・動悸
全身状態が原因のケース
- 貧血: 立ちくらみ・疲れやすさ・息切れとともに動悸
- 甲状腺機能亢進症: 手のふるえ・汗をかきやすい・体重減少+動悸
- 発熱・脱水: 風邪や感染症・下痢・嘔吐時のドキドキ
- 自律神経の乱れ: 起立性低血圧・若い方のふらつきなど
こころの状態が関係するケース
- 不安・パニック発作での激しい動悸・過呼吸感
- 強いストレス・緊張・睡眠不足のあとに出る動悸
「心因性だから大丈夫」と決めつけるのではなく、
まずは器質的な病気(心臓・甲状腺・貧血など)がないかを確認することが大切です。
いますぐ救急要請を考えてほしいサイン
次のような場合は、迷わず119番を検討してください。
- 動悸と同時に強い胸痛・圧迫感・息苦しさが出て、10分以上続く
- 動悸に冷や汗・顔面蒼白・意識がもうろうを伴う
- 脈がとても速い/とても遅い感じがして立っていられない・倒れた
- 突然の胸痛とともに、背中の激痛・片麻痺・ろれつ不良などが出現
命に関わる不整脈・心筋梗塞・大動脈解離などは、
早く動いた人の方が助かる可能性が高い病気です。
若い方の不整脈・動悸について
不整脈は高齢の方だけの病気ではありません。
10〜30代でも、以下のような不整脈や関連疾患が見つかることがあります。
- 上室性頻拍(PSVT)・WPW症候群:
突然はじまり、突然止まる「ものすごく速い脈」 - 心房粗動・心房細動:動悸・息切れ・疲れやすさ。発作性は突然起こって、自然に止まることも。
- 期外収縮(PAC/PVC):ストレスやカフェインで増えることもありえます
- 先天性の電気系異常(QT延長症候群など)
- 貧血・甲状腺疾患・起立性調節障害など全身の病気に伴う動悸
「若いから不整脈なんてないだろう」「気のせいと言われるのが怖い」
そんな理由で受診をためらっている方も、遠慮なく相談してください。
よくある不整脈の種類(ざっくりイメージ)
- 上室性期外収縮(PAC): 心房からの余計な一拍。多くは良性ですが、頻度が多い場合や心房細動につながる場合は評価が必要。
- 心室性期外収縮(PVC): 心室からの余計な一拍。「ドン」と胸を叩かれたように感じることも。基礎心疾患がある場合は慎重に評価。
- 上室性頻拍(SVT): 突然はじまり突然止まる、とても速い脈。発作を繰り返す場合はカテーテルアブレーションが有効なことも。
- 心房細動(AF): 脈がバラバラで速くなり、動悸・息切れ・倦怠感。脳梗塞リスクの評価と、心拍・血栓予防治療が重要。
- 洞不全症候群・房室ブロック: 脈が遅くなり、めまい・失神の原因になることも。場合によってはペースメーカーの検討が必要。
当院でできること(検査・治療・連携)
- 問診:症状の出る場面・持続時間・頻度・きっかけ・既往歴・内服薬などの整理
- 身体診察:脈の触診・心音・肺音・血圧・浮腫・甲状腺腫大の有無など
- 検査:12誘導心電図・24時間ホルター心電図・必要に応じた心エコー
- 血液検査:貧血・電解質・甲状腺機能・心不全マーカーなど
- 不整脈の種類・重症度に応じた薬物療法の検討
- 心房細動などでの抗凝固療法(脳梗塞予防)の検討
- アブレーションやデバイス治療(ペースメーカー・ICDなど)が必要な場合は、高度医療機関との連携
日常生活で気をつけたいポイント
- アルコール・カフェイン・エナジードリンクの取りすぎに注意
- 極端な睡眠不足・ストレス・過労をためこまない
- 急な運動負荷ではなく、無理のない範囲の有酸素運動を継続
- 脱水・熱中症予防(夏場だけでなく冬の乾燥時期も)
- 甲状腺・貧血・心不全などの基礎疾患があれば、そちらのコントロールも並行して
循環器専門医のひとこと
不整脈には「気にしなくてよいもの」も、「放置すると命に関わるもの」も、両方含まれます。
見た目の症状だけで、安全なタイプかどうかを自分で判断するのは、医師でも難しいことがあります。
大事なのは、一度きちんと心電図や必要な検査で評価しておくこと。
何もなければそれで安心ですし、治療が必要なタイプが見つかれば、早く対策を始めることができます。
「こんなことで相談していいのかな?」と思う程度でも構いません。
気になっているうちに、早めに受診していただければと思います。
参考になる情報
補足:専門的な説明(用語あり/詳しい方向け)
不整脈の分類と病態の概要
不整脈は大きく、洞結節・心房・房室結節・心室といった興奮伝導系のどこに起源があるかで分類されます。
頻脈性不整脈ではリエントリー・異所性自動能・トリガードアクティビティなどの機序が関与し、徐脈性不整脈では洞機能不全や房室伝導障害が主体となります。
心房細動と脳梗塞リスク
心房細動では心房収縮が消失し、左心耳を中心としたうっ血により血栓形成が起こりやすくなります。
CHA2DS2-VAScスコアなどを用いて脳梗塞リスクを評価し、スコアに応じて抗凝固療法を検討します。
コントロール方針としてはレートコントロールとリズムコントロールがあり、年齢・自覚症状・基礎心疾患の有無・左房径などを総合して選択します。
心室性不整脈と基礎心疾患
心室性期外収縮自体は健常心でもみられますが、心筋梗塞既往・心筋症・左室機能低下などの基礎心疾患がある場合、持続性心室頻拍・心室細動への移行リスクを念頭に置く必要があります。
左室収縮能低下例ではICDやCRT-Dなどデバイス治療の適応評価も重要です。
徐脈性不整脈とペースメーカー適応
洞不全症候群や高度房室ブロックでは、徐脈に伴うめまい・失神が問題となります。
症候性徐脈で薬剤性が否定されれば、恒久的ペースメーカー植込みの適応となり得ます。
若年者では二次性の原因(薬剤・電解質異常・迷走神経反射など)を丁寧に除外することも重要です。
背景疾患としての甲状腺・貧血・心不全
甲状腺機能亢進症では心房細動・頻脈性不整脈が、重度貧血や心不全では頻脈・期外収縮の増加がしばしば認められます。
不整脈診療においては心電図だけでなく、背景にある全身疾患を評価することが、長期予後の改善につながります。
免責:本ページは一般向け情報です。実際の診断・治療は、個々の症状・検査結果により異なります。受診のうえ医師の説明をご確認ください。
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更新日:2025-12-08 場所:岡崎市真伝町 / 岡崎整形外科・循環器内科
本ページは一般向け解説です。個別の診断・治療は来院時に医師がご説明します。
